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2016.12.29 書き換えられた思い出 3
書き換えられた思い出

「ねえ、総。やっぱり戻ろうよ。こんなカッコでうろうろしてるの誰かに見られたら・・・」

「そんなきょろきょろ挙動不審にしてっからバレんだよ。ふつーにしてろふつーに。大体さっきから誰にも会ってねーだろ。どっからも誰の声も聞こえねーし気配もしねーし、誰もいねーよ大丈夫だ。」

あたしの手を握って、どんどん進んでいく総はなんだか楽しそうで。でもあたしは変に緊張しちゃってそれどころじゃない。大体こんなカッコ恥ずかしすぎるよ、いい歳なんだし。

「あ、あの、ところでどこに向かってるの?お茶室こっちじゃないよね?」

「ん?ああ、ちょっとな。思い出したことがあって行ってみたいとこがあんだよ。」

総は制服っていってもかなり着崩してるしネクタイだってしてないし、ジャケットに英徳のマークが入ってなければまったく違和感がないからいいけど。あたしはこんな姿恥ずかしいのにそんなのまったく気にしてない総はずんずん進んでいく。いったいどこに行ってるんだろう。

「総、ホントにどこに向かってるの?」

「秘密だ。ま、まだあるかわかんねーけどな。」

なんなんだろう一体。そう思ってるうちに進んでいってたどり着いたのは音楽室だった。

「総?なんで音楽室なの?」

「ああ、用があんのはこっち。」

大きなピアノがあってもまだまだ広くて余裕のある部屋を横切って向かったのは隣の準備室だった。そこだって楽器がたくさん置いてあって特に何か変わったものもない。

「総、何か楽器でも弾くの?」

「んなことするかよ。あ、こっちだ。お、まだあんじゃねーか。」

なんだろう?そう思って総の後ろからのぞき込むと壁に掛けられた時計を総が外してる。そこにはなんだか電卓のような・・・

「俺とあきらのロッカーだ。っつても学園にも内緒で作らせた、俺とあきらしか知らない秘密のロッカーだけどな。」

「え?学校に勝手にロッカーとか何考えてんのよ!」

「いや、ま、いろいろこっそり隠すのにちょうどよくてな。あきらは隠すもんねーとかって使ったことなかったけど俺はけっこう使ってたんだよな。」

高校生の時の西門総二郎!いったい何を考えてたんだ!と怒ってやりたい。学校に勝手に内緒でロッカー作るとか、しかも暗証番付きのすごい立派なやつだし、どうせろくでもないもの隠してたに違いない。

「まさか当時の彼女たちの写真が大量に出てくるとかじゃないよね?」

「お前俺をどんな男だと思ってんだよ。大体あの頃の俺に彼女なんてもんが存在したか?」

「それって誰が聞いても余計サイテーだと思うけど。」

すごく長い暗証番号を押して、カチッと音がして開いたドアはホントに一目見ただけじゃわからないくらいにうまく作ってあって開いたドアの中にはなんだかいろんなものが入ってたけど・・・あたしは見たいような見たくないような複雑な心境だった。

「お、さすがいい金庫使っただけあったな。中身全然劣化してねーし。」

あの頃を思い出して総は楽しそうだけど、あたしは・・・

「ほら。お前に。」

「え?」

ぽんっと手渡されたのは分厚いノート。ううん、アルバム?

「なんなのこれ。」

「何って写真に決まってんだろ。」

「誰の?どの人の?」

「誰のって・・・違う女の写真なんかとっとくわけねーし、それをお前にやってどうすんだよ。見てみろよ。」

恐る恐るページを開けてみたら・・・そこにいたのはあたしだった。高校1年の時のあたし。2年のあたし。楽しそうに笑ってる写真ばかり。

「え?どうして?」

「・・・あの頃のお前、あんま笑ってなかっただろ?ま、俺が言うのもなんだけど、笑ってりゃそこそこかわいいのになってこっそり写真撮らせたことがあってよ。お前と司が付き合いだす前な。ま、あとから司に渡せばよかったんだろうが・・・なんか出しにくくてよ。で、気が付けば写真はたまっていくし、かといって捨てるのもあれだし、お前がここで笑ってるのなんてレアだろうからいつか渡してやろうかと思ってたんだ。ま、今日まで忘れてたんだけどよ。」

「な、なんで・・・」

「いや、特に深い意味はなかったと思うぜ。ただ珍しい生き物だったから?わかんねーけど。まあ、お前はあの頃から俺の中で特別だったんだろ、いろんな意味で。っと、あったあった。これ取りにきたんだよ、まだあったな。」

その奥から出してきたのはシャツにパンツ。

「え?それって・・・英徳の制服?なんで?」

「なんかあった時のための非常用ってとこ。あの頃けんかっ早くてやばいこともしてたからな。俺もガキだったし。やっとこの短いの脱げるわ~」

あたしなんか気にしないで、さっさと着替えだす総。でも、あたしはあたしの手元にある写真になんだか胸がいっぱいだった。

「あの時の総、あたしのことなんて女だなんて見てなかったでしょ?」

「女だっただろ?珍しくて会ったことのない部類の。で、触れられないくらいキラキラしてたじゃねーか、お前。」

そんな風に思ってただなんて。

「知らなかった・・・」

「んなだせーこと言えるかよ。百戦錬磨の俺が。」

苦笑いする総の姿に、なんだか意味もなく涙があふれた。

「つくし!なんで泣くんだよ!」

「総!」

あたしはそのまま総に突進した。

***
深い意味はなかったけど捨てられなかったつくしの、英徳での笑顔の写真。
ダサいの脱いで着替えたかっただけ、といいつつ総ちゃんそれを思い出して渡したかったのかも?
感極まったつくし、総二郎に突進~!ここ密室ですけどいいんですかねwww

次回は本日18時~まだ、Rにはならないですが微微微Rwww
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