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 『Life is Beautiful』をのぞきにきてくださってありがとうございます。
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2016.12.23 そのまなざしのみつめるさき 16
そのまなざしのみつめるさき
=壊れた幸せ9 SIDE司=

「そんな、そんなことって・・・なんでつくしばっかり・・・」

その日のうちに呼び出した滋は青ざめて今にも泣きだしそうな顔だ。桜子に至っては言葉も出ねぇのか、青くなったまま黙って話を聞いてる。

「ここ数日でだいぶ悪くなってたらしくてな。検査した結果が今日届いてさっき牧野に会いに行ってきた。お前らも最近会いに行ってねぇんだろ?」

「・・・会いに行っても、会ってくださらないんです。私たちには会いたくないのか、それとも周囲の方が気をつかって面会を拒否されてるのかわかりませんが、まさかそんなことになっていたなんて・・・しかも離婚を考えてるなんて。先輩らしいですけど、あの方なら考えそうなことですけど、絶対にそうなってほしくないですわ。」

桜子は震える声でそう言いながら、あふれそうになる涙を抑えてる。

「司、今アメリカで買収に動いてるんでしょ?あたしもそれ一緒にやる!うちのダーリンにも絶対文句言わせない!私の私財で一緒にやらせて!」

滋は涙で顔をぐちゃぐちゃにしながらそう言い放った。そんな滋に桜子がハンカチを手渡していた。

「今、現状どれくらいの確率なんですか?」

「何がだよ。」

「西門さんが目を覚ます確率です。」

桜子の冷静な、淡々とした物言いについカッとなった。

「ンな確率なんて関係ねぇだろ!あいつは、総二郎は絶対目を覚ます!」

そんな俺に、桜子は恐ろしいくらいの目を向けた。

「そんなことどうしてわかるんですか。医者でさえいつ目が覚めるかわかっていないんでしょう。すでにあれから3週間です。その間、先輩はずっと1人で西門さんを失うかもしれない恐怖とお子さんを失った悲しみと、自分ではどうにもできなかった罪悪感で半狂乱になってたんですよ。それが妊娠も難しい、西門さんが目を覚ますめども立っていないなんてことになれば、正直自殺していないのが奇跡です。」

「桜子てめぇ!」

「桜子!いくらなんでもそんなひどいよ!つくしがそんなことするはずないじゃん!」

俺と茂の声にも桜子は怯みもしねぇ。

「人は絶望すると死ねる生き物なんですよ。あなた方には到底理解でいないでしょうし、私もすべてを理解できるわけでありませんけど。先輩の性格からしてそこまでなってしまったら自分を責めないはずがありません。自分のせいで、自分が。ずっとそうやってご自身を責め続けているはずです。それをやめさせられる人はたった1人。先輩が自分を責めないですむ言葉を言ってくれる方はたった1人だけです。」

「そんなのわかってる!総二郎だけだ!」

「ええ!ですから!」

桜子が立ち上がって、俺らを上から見下ろすように叫ぶ。

「ですから、今すぐにでも西門さんには目を覚ましていただかないといけないんです!先輩が馬鹿なことを考える前に!行動を起こす前に!ちゃんと覚えたままで、弱ってようが二度とお茶が立てられなかろうがそんなのどうでもいいですから!とにかく目を覚ましていただかないと!」

「さ、桜子、それはわかるけどさ・・・」

「道明寺さんが記憶をなくした時の先輩のつらそうな顔、忘れたんですか滋さん!あの時でさえあんなにつらそうで悲痛な顔ばかりしてたのに、今度はそれ以上なんですよ!声も出てない、子供も亡くして、妊娠もできないかもしれなくて!その上西門さんが自分のこと覚えてなかったら、あの時みたいに耐えて思い出してくれるの待つなんてこと、あの人がするわけないじゃないですか!」

ボロボロ泣きながら桜子は叫んでた。

「覚えてないなら、西門のためにならない自分が身を引くのがいいとか自己犠牲に走るに決まってます!それをさせないためにも!お二人とも、買収でも何でもいいですから今すぐやってください!西門さんの目を、早く覚ましてください!」

「わ、わかってるよ、んなことは。」

「滋さん!」

「は、はい!」

「滋さんはなるべく、先輩の前に顔を出さないでください。」

「え?なんで?」

ぎろっと、すげぇ顔で睨みを利かす桜子が、なんか西田みたいで怖ぇ。

「あなた、ご自分が新婚だってこと忘れたんですか!新婚の滋さんが旦那様とのことを匂わさなくても、気をつかうのが先輩です!私も今の彼とは別れます。今後は先輩のそばにずっといます!絶対に、あの人を後ろ向きに、死にたいなんて思わないように、私がずっとそばにいます!」

「桜子・・・」

桜子は震えながら泣きながら叫んでた。俺は、いつもお嬢様然と優雅にかまえてるこいつしか見たことなくて、でけぇ声で叫べることさえ知らなかった。だがそんだけ、こいつも牧野を大事に思ってるってことなんだろうと思うとちょっと見方が変わった。

「桜子。病院にはあきらもいる。俺らは急いで総二郎を目覚めさせる方法を探すから、お前に牧野頼んでいいか。」

「当たり前です、私を誰だとお思いですの。三条桜子ですわ。絶対に先輩のそばを離れません。」

「桜子・・・私の分もお願い。時々会いに行くからつくしのことお願いね。」

「お任せください。私も先輩には笑っていてほしいですから。全力を尽くしますわ。」

桜子はそのまま屋敷に戻った。牧野、お前らの味方はたくさんいる。絶対あきらめさえねぇからな。

***
会いに行っても会えていなかった2人は今のつくしのことを知って大ショック。
でも、逆に桜子がやる気になったようです。そばを離れない勢いです。
つくしの味方も、総二郎と幸せになってほしいと願う人もたくさんいますからね。頑張ってほしい!

次回の連載は年明けに更新予定です。暗くつらいお話にお付き合いくださりありがとうございました。
来年もぜひぜひよろしくお願いします((ヾ(○・ω・)ノ☆・゚::゚ヨロシク♪


次回の更新は12/24クリスマスSSです。12時からの更新です、お楽しみに~♪
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