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2016.11.25 そのまなざしのみつめるさき 7
そのまなざしのみつめるさき
=幸せの瞬間3 SIDE総二郎=

「え~そうかなあ、そんなことないよ。相変わらずドジしちゃって怒られることもあるし。」

つくしの明るい声が聞こえる。少し離れたところで類と話すつくしの笑顔は、ホントに輝いてる気がする。幸せそうで、内面から光ってる。まさにそんな感じだ。

「・・・総二郎、別に類がとって逃げるわけじゃないんだ、心配するなよ。」

「あ?別にそんなんじゃねーよ。」

つい、あきらと司との話は右から左でつくしに見入っていた。類から何かもらったんだろう紙袋を、大事そうに抱える俺の嫁はホントにきれいだ。ま、いつもだけどな。

「で?司、大丈夫なのかよ。仕事おしてんのか?西田さんは?」

「西田のやつ、待機中のジェットで仕事してるってよ。朝まで飲んでくるって言ったらあのヤロ『想定済みですのでどうぞ』だとよ、ふざけてやがる。」

「相変わらずだな、西田さんも。お前のいい嫁じゃないか。」

「あんな能面じじいと毎日一緒にいてみろ、行動パターン読まれてなんもできやしねぇよ。ま、仕事はあいつ以外に任せられねぇけどな。」

笑う司とあきらを見ながら、懐かしいな、と思う。クソ忙しいこいつらが合間をぬって日本に戻ってきてくれたのは、たった1人のためだけだ。やっと昔のように笑うようになった俺の嫁のため。



結婚してからずっと、つくしは子供が早く欲しいと言っていた。西門の爺どももそれを期待してるのはわかってたが、俺は正直別にどっちでもよかった。やっと手に入れて名実ともに俺だけの女になったつくしを、自分のガキとはいえ共有したくはないなんてダサいことをいう気はなかったが、まあそれも理由の1つだったかもしれない。

だが、つくしにかかるプレッシャーは相当なものだっただろう。どこに行っても「お子さんはまだ?」と聞かれる。上からも病院に行けだのなんだのとせっつかれて、かなり精神的にまいってた。うちの親には俺の気持ちは話してたし理解も得てたが、そうそう物わかりのいいやつなんか西門にはいない。ただ俺は大丈夫だ、絶対に何があっても俺だけはそばにいる。そう言ってつくしの心に寄り添うしかなかった。

なんの原因もないが子供ができないなら体外受精を、なんて言いだしたつくしにそこまでしなくていいと話して、あとは自然に任せよう、そんなことを話してた矢先に妊娠が発覚した。話を医者から聞いた瞬間、生まれてはじめてうれしいとかの前に頭が真っ白になった。自分が親になる、そんな姿を一度も想像したことがなかった。温かい家庭とか、そんなもん知らない俺が、まともな親になれるのかとか考えたこともなかった。

『総、あたし・・・どうしよう・・・赤ちゃんいるって・・・ウソみたい・・・』

隣で笑い泣くつくしを見て、じわじわと実感した。親になるのか、と。なれるのか、とかそんなのどうでもよかった。つくしが、俺が愛した女が俺の子供を産んでくれるのかって、なんかわけわかんねー気持ちが押し寄せてきて、2人で抱き合ってわけわかんねーこと言って喜びまくってた。

やっと安定期に入ってこいつらに話したら、ソッコー帰ってくる手はずを整えやがった。それだけこいつらもつくしと俺のことを気にかけてくれてたってことだろう。



「メープルの部屋空けさせた。朝まで付き合えんだろ、あきら。総二郎、お前もこい。」

「ああ、久しぶりだしな。」

そんな話をして、こいつらとの久しぶりの再会をまだまだこれから楽しもうとしてた、その瞬間だった。

―――バンバンバンッ!

「っ!牧野!」

後ろを振り向いた瞬間、つくしと類が倒れ込むのが見えた。つくしを支えようとした類は、またバンバンッ!という音とともに崩れ落ちる。遠くに俺たちに銃口を向ける男が見えた。

「つくし!」

つくしの元に駆けよるあいだにも、耳慣れない音が聞こえる。体にひどい痛みが走り熱くなったのを感じたが、そんなのどうでもよかった。

「つくし、おい、しっかりしろ!」

「そ・・・お腹が・・・」

腹部を赤く染めたつくしが、痛みに顔をゆがめる。着ていたワンピースに、赤いしみが二か所広がっていくのが見えた。

「大丈夫だっ!大丈夫だ、俺が絶対助けてやる!」

俺の腕をつかむつくしの手が震えている。大丈夫だ、そう言い聞かせてつくしを抱きしめた瞬間「バンッ!」と一番大きな音が耳元で聞こえた。

「総二郎!」「西門様!」「総っ!」

どこかでそんな声が聞こえたが、何も考えられない。体が、自由を失ったように崩れ落ちていく。

「やだっ、総!総、しっかりして!誰か!」

ひどくゆがんだつくしの顔が見える。俺の女が泣いてる。誰だ、泣かせてんの。俺の女を泣かせてんじゃねーよ。お前も、泣くんじゃねーよ。せっかく今日はキレイなのに台無しだろ。

「西門様!おいっ!救急車だ、急げ!人ごみを遠ざけろ!西門様、しっかりしてください!」

「総!やだ、目を閉じないで!総!お願い目をあけて!」

つくしの声が聞こえるが、なんかやたらとまぶたが重い。なんか大事なものが流れていってる気がする。どうしたんだ俺・・・俺・・・目をあけていたいのにそれもできない。

そのまま、つくしの泣き叫ぶ声を聴きながら、俺の意識は暗闇の中へと落ちていった。

***
はじめての総二郎登場でしたが・・・ご、ごめんなさい(m´・ω・`)m
しかも総つくのお話でありながらしばらく総二郎の登場はありません。
まあ、こんな状態なので・・・登場できないんです。
そして、次回からしばらくかな~り暗いです。重ね重ね申し訳ない(;^ω^)

11/27に12月からの更新予定等お知らせをさせていただきます。ご覧ください☆彡
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