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 『Life is Beautiful』をのぞきにきてくださってありがとうございます。
 しばらくサイトをあちこちさわる予定なので、お見苦しいところもあるかもしれませんが
 ご理解ください。よろしくお願いします。

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2017.11.01 Pretty向日葵のドタバタBIRTHDAY 後編
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※2人そろうとホントに好き~幸せな気持ちを、皆さんにもおすそ分け


冷たい飯を食う前に___留置所とやらから出れるようになった俺。
一応だがなんだが知らねぇが
身請け受取人が必要だとかなんとか言って、つくしが迎えに来た。

で、もって、で、もってだ。
「もう、あたしメモ渡したよね! 向日葵、三人と出掛けるよって」
なんてプリプリと怒ってる。

いや、聞いてねぇ。全くもって聞いてねぇ。
だが、だがだ、ここで言い返そうもんなら十倍にも百倍にもなって返ってくる。

しかもだ、俺、分が悪い事に向日葵の大事な誕生日を一日勘違いしてた。
そんなこと____言えねぇ、言えねぇ。 本当に言えねぇ。
言い訳するわけじゃないが、10月はクソ忙しかったんだ。宇治の茶祭りから始まって、風炉の名残りの茶会まで。それに加えて炉開きの準備だ。 
極め付けは、トイレに貼られた日めくりカレンダー……31日の日付になってたんだ。そうだ、そうだ。アレが悪いんだ。
「ぁんっ? 何、さっきからブツブツ言ってんの?もうさ、ホント独り言多いよね。それ、次期家元として気をつけた方がいいよ」                      
あっ、いや、お前よか少ないよな? 第一、つくしと結婚してから出来た癖だぞ。しょ、諸悪の原因はつくし、お前だ!
なんて事は勿論すぎるほどに言えるわけもなく
「それよか、向日葵を迎えにいくよ」
「む、迎えに?」
「道明寺達が預かってくれてるから」
つくしは、そう言いながらスタスタと前を歩いていく。呆気に取られながら足がとまった俺に____
「ほら、ほら、早く」
顎をしゃくって合図する。
なぁ、つくし、いつからお前そんなに強くなったんだ。だけど、惚れた弱味。言われるがままに後を追う。
道明寺邸についてみれば
「あっ、パパ!」
向日葵が小っこいキクを引き連れてやってくる。感動の再会!

___と思いきや
「ピーポーピーポー すごかったね」
痛いところをついてくる。

でもってだ、何故か親父とお袋も来ていて___みんな揃って三角帽を被って向日葵の誕生会だ。
三人の膝の上に代わる代わるに、抱っこされ始終ご機嫌な向日葵を見れば、早く帰るぞとも言えなくて今年も皆んな揃って誕生会だ。

に、してもだ。天下のF3が、ハッピーバースディー テゥーユー なんて声を張り上げて歌ってるんだからな。色男達も形無しだよな。

フッ、こんな誕生日も悪くないか。
だよな。なんてったって向日葵のこんないい笑顔が見れるんだからな
向日葵が大きな口でケーキを頬張り、口の周り中をクリームだらけにしている。つくしが袂からハンカチを取り出して向日葵の口元を拭こうとした瞬間

ひらりっと 白い紙切れを落とした。

拾い上げてみれば

F3と向日葵出掛けるからねー の文字。
つくしの眼の前でメモをひらひらとふれば、
「あっ!」
大きな瞳をまん丸にして、シマッタの顔。

だよな。だよな。だよな。俺、貰ってねぇもんな。

さぁ、災難だった1日の落とし前___どうやってつけて貰おうかっ

クククッ

えっ、な、なんで?!

あっ……。

そういえば今朝……。

つくしが総二郎にメモを渡そうとしたとき、スマートフォンが鳴り響いた。
「あきらか。どうした、何か用か?」
そう言って総二郎は立ち上がり部屋を後にした。
相手があきらであることから、つくしは今日の事を報告するためにかけてきたと思い込み、すっかりメモの存在すら忘れていたのだ。

「つくし、向日葵、それ食ったら帰るぞ」
向日葵ちゃんは咄嗟に残っているケーキに目をやった。お皿にはあと二口、三口ほどで食べ終わってしまうであろう量がちょこんと残っている。
「え~、まだいるー!!」

「向日葵はそろそろ寝る時間だろ?それにキクももう眠たそうだぞ。可哀想だろ?」

「はぁい……」
キクをじっと見つめ、向日葵ちゃんは頷いた。
端から見ればそれは何の変哲もない光景。

けれどもつくしの目には違って見えていた。
総二郎は向日葵ちゃんと会話を交わすなか、ちらりちらりとつくしを見ていた。当然つくしもそれに気づいていた。

やばっ!!

ど、どうしようっ!!

慌てて視線をそらしたつくしだが、少しの間をおき恐る恐るその顔をあげると、再び目と目が合った。瞬間、総二郎はニヤリと笑う。

つくしは向日葵ちゃんと同様に思わず自分のお皿に残るケーキをみつめる。
「早く食えよ。向日葵の寝る時間が遅くなる」
その言葉につくしは無言で最後の一口を頬張った。
「向日葵、また来いよ」

「向日葵、今度は俺の家においで」

「ひま(向日葵)、またね」
「はーい。おじちゃま今日はありがとう!

ほらっ、キクも!!」
向日葵ちゃんは小さな体でだっこしているキクの手を軽く振る。
「くくっ、向日葵、重いだろ?パパが代わってやるよ。」
総二郎はひょいっとキクを抱き上げるとつくしの耳元で『お前は屋敷に帰ってからな』と囁き、向日葵ちゃんの小さな左手を握る。

つくしはその言葉にぼっと頬を染めていた。
「帰るぞ」

「うんっ」

「うん…」
「「「「じゃあな」」」」

こうして道明寺邸の玄関先で声を掛け合い、それぞれが帰路へ着いた。

いろんなことがあった1日…向日葵ちゃんは車に乗ると直ぐに夢の中。まるで、お姫様のように可愛らしくしてもらって、くるくるしたリボンが揺れるプレゼントの包みを枕にしてる。

やっぱ、可愛いよな…。

良かったな、みんなに祝ってもらって。

ちょっとパパがドジしちゃって驚かせたけど、それだけ向日葵が大事だったって事だ。
今日から家族になったキクが、眠ってる向日葵ちゃんの顔をペロッと舐めるのを総二郎が慌てて止めた。
ただ…そこで、ずっと窓の外に視線を向けて知らん顔してるのがつくし。

しかも、総二郎と微妙に間を開けている。

お前、目が泳いでるぞ?

気がついてねぇだろうけど、耳まで赤いんだけど?…ってことは覚悟できてんだろうな?
車が西門についた。

すっかり寝込んだ向日葵ちゃんを抱き抱えた総二郎の遥か後ろを、キクを抱えたつくしがとぼとぼとついてくる。
「今日はキクを陽子さんに頼んで世話してもらえよ?…つくしには話があるからな」
「えっ?!い、いいわよ!キクの世話なら私がみるわよ!そ、総はほら!向日葵のことみててよ…………だめ?」
そんなもんに返事かいるか?

ダメにきまってるだろ!
総二郎は向日葵ちゃんをベッドに寝かせて、そっとおでこにキスをした。

「おやすみ…誕生日、おめでとう…向日葵」

「さて……つくしは、こっちだな。朝までたっぷり時間はあるし。俺に濡れ衣きせたんだ。わかってるよな?」
「あはは!…いや、ほら…忙しかったからよ!誰だって勘違いってあるじゃない?」
「へぇ…、勘違いね!自分だけそんな言い訳で逃げられると思ったら大間違いだぜ?

んじゃ、俺の言い訳はベッドの中で聞いてもらおうか?」
「…やだ!総、…本気?」

ニヤリと笑う総二郎は、バタンと後ろ手に寝室のドアを閉めた。
愛娘の誕生日…その締めくくりは…
ヤバイ。

これはかなりヤバイぞ?

総二郎がこわいくらいに

ニコニコしているじゃない!

こういう時の総二郎は、容赦がないのよ?!
つくしの脳裏に浮かんだのは、朝までお仕置き(?)される『問答無用でがっつり朝までコース』。一度寝室に入れば、朝までベッドから抜け出す事は絶対に許されない。

ここで万が一、つくしが抵抗を試みてみようものなら『まさかの二夜連続手加減無し朝までコース』にパワーアップされてしまうはずだ。
なんとか下手に総二郎を刺激しないで、

平和にやりすごさないとね。

総二郎は只でさえ激しいんだもの!

何か、総二郎の気が散らせるもの・・・。

・・・そうだ!

あの話題だ!!

「えっと、えっとね、ひ、向日葵がね?

お迎えに行った時に、なんて言ったとおもう?!

『ひまわりね、今日からキクのお姉ちゃんになるの!』

なんて言ってたのよ?」

「へえ・・・。向日葵が?」

「そうなの!あの子がそんな事を言うなんてね。

いつのまにか成長してると思わない?

ふふっ。お姉ちゃんになりたいなんて、

可愛い事を言うようになったよね。」

「そっかぁ。

じゃあさ、本当のお姉ちゃんにしてあげよっか?」

「へ?!」

フワッ。
総二郎はつくしを抱き上げると、ふかふかの太陽の香りのするお布団に降ろした。

「ちょっ!ちょっと待って!

私、着替えてもないし、お風呂にも・・・。」

総二郎の顔が近づいたかと思うと、チュッと優しいキスが、つくしの唇に降り注ぐ。

「そ、総二郎ったら!」

総二郎の手はすでにつくしの帯締めを外し、帯自体を取り外し始めていた。
「向日葵が本物のお姉ちゃんになるためには、

二人目がいないとダメじゃね?

つくしも俺と同じでやる気満々だったとは、

嬉しい誤算だな。今晩は頑張ろうな❤︎」

「えっ、えっ、え~~~!!」
まじ?!

私、地雷踏んだ?!
あっという間につくしは着ていたもの全て脱がされ、総二郎がつくしの躰に覆い被さった。もちろん、その晩は『問答無用でがっつり朝までコース』。

つくしはつくづくメモを渡し忘れた事を後悔したのだった。

タタタタタタタタ!

バン!
「パパ、おはよう!・・・あれ?ママは?」

勢いよく扉を開けたのは向日葵ちゃん。

朝日が程良く差し込むつくしこだわりのインテリアと、家具が品よく並べられているリビングのドアを開けた。

そこには新聞片手に、香りよいコーヒーを口にしながら、爽やかな笑顔を携えた総二郎がいた。
「ん?ママはほんの少しだけ遅く起きるよ。

それより、向日葵、今日は早起きだね。」

「うん、だってキクのお世話しないと!陽子ちゃんのところ行ってきてもいい?」

「あぁ、パパも行こうか?」

「もうお姉ちゃんだもん!ひとりで平気~。行ってくる!!」
頬を紅潮させて向日葵ちゃんはキクのいる陽子さんの部屋へと嬉々として駆け出していった。
「誕生日…か………。すごいもんなんだな。」
向日葵ちゃんの後ろ姿をみつめながら総二郎は小さく呟いた。

たった1日でまた少し成長した向日葵ちゃんを微笑ましく、逞しく思いながら、
『来年の誕生日は邪魔されることなく家族水入らず、3人…いや4人で笑いながら楽しく過ごそう』
と心に決めたのだった。
fin

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